なんでもない、ある日のことでした。
私は明日も平日かよ、ケッと思いながらリビングでご飯を食べていました。
その日の夕食は酢豚。酸っぱめの味付けが好きな私は酢豚も大好物。熱々のあげられた豚と野菜にたっぷりと餡掛けをつけてご飯をパクリ。おいしい。
目線を上げるとお酒を飲んだ芸能人の人々が陽気に話している様子がテレビに映し出されていきます。ついていたのは親が大好きなテレビ番組ダウンタウンなうの「酒のつまみになる話」の録画。そう、これがすべての始まりでした。
普段ご飯を食べている時はテレビをつけない派の私。その時には偶然にも親がすでにご飯を終えていたので、テレビを見ていたのです。
そうして酢豚の三口目を口に入れたその瞬間。私は気づきました。
…なんかやたら顔のいいお兄さんがいるな?
なんだ、この非常にぱっちりとしてらっしゃるお目は。美しい鼻筋、きゅっと上がった口元は。お隣に座っている剛力さんに全く負けない輝き具合。すごい。
…なんかめちゃくちゃ机叩いてんな?
机がちょっと心配になってしまうぞ。大丈夫か。多分他の出演者さんよりかなり強めに叩いてるけど、ヒビが入ってたりしないか?
…やっぱり顔がいいな!!???
すっごい笑ってるじゃないか。笑ったお顔がめちゃくちゃ可愛いじゃないか。笑うとまた口角が上がってお美しい。眉毛の形が綺麗ですね、デュフフ。
なんだかぱっちりおめめのイケメンがすっごい机叩いて笑ってる!しかも笑顔がかわいい!となり一瞬でカオスキーの人格形成。顔がいい人間には弱々なので本当に一瞬。
そしてそのまま30分弱、顔だけ見て番組が終わってしまい(オイ)「新しく出てきた俳優さんかな?」なんて思いながら最初まで巻き戻してみたらそこには「JO1 輿那城奨」の文字。
えっ!!??これが!!??あの!!??
一般的なアイドルごとにはジャンル問わずそれなりのアンテナが貼られている人間なので、当時GYAOで配信されていた日プについても情報自体は入ってきていました。
周りのアイドルオタクがそれなりに沼っている中その時もなんとなしに見てみたいな〜ぐらいには思っていたのですが、当時は大事な人生のイベント前。流石にこのタイミングでこういうコンテンツにハマってしまってはあまりに危険。見ろと叫ぶオタクとしての本能を必死に押し殺し、その時は観戦を見送ることに。
そこから月日は流れ何年後。日プの存在をすっかり忘れていた私は掘れば掘るほど出てくる質の高い音楽とパフォーマンス力に魅せられスクスクとKPOPオタクとしての人格を育て、日プの存在はすっかり忘れていました。
無限大のパフォーマンスを何らかのテレビ番組で一度見たことはありましたが、日プのデビューメンバーについて存じ上げていたのはTLでやたら名前をお見かけしていた佐藤景瑚(どうでもいい話なんですけど景瑚の瑚が珊瑚の瑚なのイイですよね)くんと川西拓実くんだけ。しかもTL上の文面だけでしか存じ上げていないので実質誰の顔もわかっていませんでした。
こんなお顔だちの人がいるだなんて!!しかも歌って踊ってるだなんて!!という驚きでいっぱいになったのです。
急いでYouTubeで「JO1」と検索をかけ。そして出てきたのがこちらの動画。
Born To Be Wildです。
超・衝撃。
そうです、私は正直な話JO1のことを舐めていました。いくら韓国系のプロデュースをしたところで、K-POPの紛い物だろうと。オイ、石投げるぞ。
音楽系統の知識は全くないくせにJO1の楽曲をてっきりK-POPのJPverと同じ感じだろうな〜程度に思っていた私。まあゆうて無限大から一年しか経ってないしな〜とJO1のパフォーマンスを舐めていた私。オイ、岩投げるぞ。
全体的なレベルの上がり具合がえげつない。踊り、歌、ラップ、全てにおいて私の記憶の中の彼らとは段違い。これは本当にあの無限大をパフォーマンスしていたグループと同じグループなのか?と疑いたくなるほど。
人数が11人って一見多すぎるぐらいにも感じますがことダンスとなるとやはり構成力が段違い。見応えが素晴らしい分、移動距離も大きいし複雑な動きになるだろうし…なのに1年間でここまで仕上げてきてるの、普通にすごい。
後からこの曲の振り付けがヨンジュン先生と知ってさらに驚きました。一年で本国クラスの難易度と作品性のある振り付けをここまで踊りこなせるなんて…
加えて、このビジュアル力。この人たちお顔が強い…強くない?
とりあえずお名前を知っている川西くんと佐藤くんを探してみよう!あんなにTLで「かっこいい!!」と荒ぶるオタクをお見かけする機会があったということは二人がビジュアルメンバーに違いない!とイケメン=川西くんOR佐藤くんというガバガバ認識で視聴したせいで登場人物全員川西くんと佐藤くんになってしまう始末。だって全員イケメンなんだもん。
目がおっきくて可愛い顔をしているのにヤンチャな雰囲気を一生懸命出してる感のある二枚目佐藤くん2(のちに鶴房くんと知る)、ピンクモリの「これが嫌いなアイドルオタクはおらん!」な爽やか顔のイケメン川西くん3(のちに白岩くんと知る)、顔が生後10ヶ月のマシュマロみたいなのに声がバカみたいにかっこいい美青年佐藤くん3(のちに木全くんと知る)……出てくる出てくる。佐藤くんも川西くんもこっちの目も、全部足りません。
このBorn To Be Wild、作り手は韓国の方なのになんだかK-POPに寄りすぎていない、しかし確実にJ-POPでもない。歌っている彼らが日本人だからなのかわかりませんが、完全に何か違うもの、新たなジャンルを作り出している感をビッシビッシと感じました。
めちゃくちゃいい曲。
そして川西くんと佐藤くん以外で認識している唯一の件の輿那城さん。やっぱりお顔が素敵。困ったな。しかも歌声がすんごい綺麗なんですが。困ったな。
その衝撃覚めやらぬまま、自動再生で次に流れてきたのがこちら。
Designです。
それは反則やん。
Born To Be Wildのような大衆的王道タイトル曲を飾るにふさわしい一曲。アルバムに入ってたらめっちゃ好きなやつ。コンサートでイントロ流れてきた瞬間大歓声上がるやつ。始まったら始まったで誰も喋らずモニター見つめちゃうやつ。
そしてまた違うファビュラスなメロディに合わせた優雅な振り付け(みなさまお足が長くて長くて)。それを消化して見せるビジュアル。独特な音階も多い中、歌いこなして見せる歌唱力。全てにおいてこんなの好きしかないじゃないの。沼に浸かるしかないじゃないの。すごいじゃないの。
ま〜〜〜ためちゃくちゃいい曲ですよ。断言はできませんがKPOPオタクでDesign嫌いなオタクいないと思います。KPOPオタク沼に入れたかったらとりあえずこれを見せたらええねん。
そうしてDesign他予想外のハイクオリティにツボを突かれまくった私、とりあえず情報収集しようとTwitterで検索してみました。
するとTLに浴衣を着て何かを投げているJO1と共に、流れる流れる「枕投げ」という単語。(そうです。その日はあの、伝説のJO1 HOUSE season3 枕投げ回が配信されたちょうど翌日だったのです。)
ま…枕投げ?
一体なんなんだこれは!と調べてみたらGYAO!でバラエティコンテンツを配信しており、そのGYAOがなんと無料で見れるらしいぜ、とのこと。
ほ〜〜〜〜う。
OK、見てみようじゃないの。俺は笑いには厳しいぞ!!!
JO1 HOUSE season3 #2
は?お、おもしろ────???
実は私が長年オタクをやらせていただいていた某国民的アイドルのバラエティでもやっていたこの競技。当時の彼らはJO1の皆さんよりも一回り以上歳が上だったことは断っておきますが、それにしてもかなりグダグダだったんですよ。(それが可愛かったんですけど)
それがJO1ときたらま〜〜〜〜〜〜上手。すっごいかっこいい。そもそもこの日「枕投げ」のルールすら初めて聞いたはずで一般的なスポーツと容量もかなり違うのに、すぐにコツを掴む。どうすれば巧く責められるかの頭の使い方とか、敵の隙のつき方とか声がけ「俺がプレッシャーかけとくから!」とか「いや今は行かない方がいいよ!!」とか絶対チームスポーツやってたろ君たち。
枕投げが絵になるってどういうことよ。すごいよ。
何がいいって死ぬほど真剣、みんな。相手は何年も枕投げをやっている全国チャンピオン、方や自分たちは今日始めた正真正銘の初心者。こんな顔がかっこいいんだから「まあ、こんなんに本気出してもねえ?」みたいな人がいてもいいとも思うのですが、いない。ベンチすら超真剣。真剣と書いてマジと読むやつ。
古今東西、昔から負けず嫌いのアイドルほど最高なものはない。
しかも、え、笑いもすっごい取りに行くじゃん。ランウェイで1ボケかましていくじゃん。そんな大喜利みたいな事してくれるの?吉本所属って嘘だと思ってたよ?
試合に真剣な姿にワイプでギャーギャー騒いで大笑いしてたのも可愛いし年相応さが感じられて最高でした。(しかもからかうんじゃなくて「すごいじゃん!!」とか「かっこいい〜〜!!」とか…平和…可愛い…)
そして試合終盤。(ここから試合展開ネタバレです)相手も自陣もリベロとキャプテンしか残っていない、緊迫した状況。
残り30秒を切りリベロ解除の瞬間、布団を手放すと同時に手元にあった枕を一気に投げ出す彼───
それがあの、顔がめちゃくちゃ好みの輿那城さんでした。
相手を狙ってではなく当てられたら一発で試合が終了してしまうキャプテンを相手の目から逸らすためピローを投げ続ける。それまでリベロとして布団を持って防御に徹していたのだから多少ためらいがあってもおかしくないのに…
そして華麗に相手の注意を分散することに成功、相手キャプテンからの攻撃をとんでもないジャンプ力で交わしさらに続く攻撃を避けながら枕を投げその上当てるというトンデモ離れ技。
私の限界語彙力でどこまで伝わっているのか怪しいものですがほんっとうにここの一連の輿那城さん、馬鹿みたいにかっこいい。アクションシーンみたい。あの緊迫した状況で周りが見えてるしその情報からどうすればいいかを判断するのもそれにきちんと体がついていってるのも普通じゃない。(ここ、後ろで「こんな機敏な奨くん見たことない」って言われてるのも含めて最高)
そして、ここで私は感じました。神からの啓示を。
「ハマりなさい。JO1に、輿那城奨に」────
御意!!!!!!!!!!
その後一気にJO1HOUSE S1,S2,S3を見、これはもう無印見るしかない、と決意を固め、1週間で完走。後にFC入会。誰が川西くんで誰が佐藤くんなのかキチンと認識し、様々なコンテンツを見あさり見事沼落ち完了。
皆さん。おそらく世の中のオタクには私のような「食わず嫌い」が多くいます。
そんな持ったいないことをしているオタクが身近にいれば是非、Born To Be WildやDesign、枕投げのリンクを送り倒し無理やりにでも視聴させましょう。無理やり。強気で行けばどうにかなります。嘘です。
以上、オタクでした。