独り言

その他もろもろ

思春期の人間には

 

 

小学生のある放課後、校庭遊びをしていた私にクラスメイトの男友達が話しかけてきたことがあります。

「お前、生理ってきた?」

 

めちゃくちゃびっくりしました。小学生にとって「生理」というワードはこそこそしゃべらなきゃいけない言葉でした。だから私はそんな言葉どこで知ったの?と思わず聞いてしまいました。小学五年生の時に男女分かれて保険の授業で習ったため、男の子達があの時「生理」について知らされているとは思わなかったからです。なんなら女の人だけの秘密なんだとばかり思っていました。

 

彼は知っているから、といいました。

 

その当時私はまだ生理がきていませんでした。なんでそんなことを聞くの?と問うと彼は

 

「生理ってどんな感じなの?」

 

といいました。私はまだ体験していなかったのでなんともいえずとりあえずお腹が痛くなるらしいと言った後、恥ずかしくなってこんなこと聞いちゃダメだよと言ったのを覚えています。

 

また別のあるひ、中学生になっていた私。部活の帰り道に、帰り道が違うはずの同じ部活の男友達2がなぜかずっと後ろからついて来ていました。最初は気のせいかと思ったんですけど、走ってもついて来たので、確信したのですが。

普通にめちゃくちゃ怖くてめっちゃ早足で帰ってました。いや、知り合いだろうがなんだろうが夜道後ろから何も言わずについてこられたら馬鹿みたいにこえ〜から。

そして家が目の前になってああ、やっと帰れる!って思ったら。

「おい!〇〇!」

呼び止められた〜〜〜〜〜〜〜〜

いやてかだったら最初から名前呼べよこえ〜〜〜〜んだよば〜〜〜ろ〜〜〜〜

 

振り向くと、こちらへ来いと手招きしている男友達2。ついていくと私の家の駐車場。車が止められている後ろ側、つまり表の道からは見えないところへ入っていきました。一体全体なんの用なのか検討もつかず、ソワソワしていると超絶小声でボソボソと何かを言う男友2。え?何?と聞き返すと

「女って脇に毛生えるの?」

 

彼は練習中に私や他の女の子の脇から毛が生えているのをみて、驚いたのだそう。続けてスーパーウィスパーボイスで

「…アソコにも生えんの?」

思春期であった私たちにはこう言った会話がされることは頻繁にありましたが、彼は真剣な顔をしていました。茶化すようなものではないことはわかったものの、私もまた思春期であり、どうにも耐えられず生える、とだけ答えました。それ以上はいえませんでした。おかしな空気でした。

それだけ聞いて彼は去っていきました。

 

 

この男友1にしろ2にしろ、一応授業で習っているはずなんですよね。習っているんだけど、女子の中でもおそらく聞きやすかったのであろう私に聞いて来た。なんでなんでしょうね?小学生中学生の彼らにとって「女性の体の仕組み」は絵空事でしかなく、体験するまでわからない。敏感な時期なので家族に聞けるわけもなく、こうして私にやって来たのでしょうか。そして「私」のような立場の子供がうまく答えられず、尚更絵空事の期間が続いて、実感が沸かないまま、おかしな紙面の情報を鵜呑みにして成長していったのでしょうか。

 

 

最近、ツイッターのTLで女性が生理についての愚痴を叫んでいるツイートや、それに対する男性の理解の無さを嘆くようなツイートが目に飛び込んでくることが多いです。

「こちとら月一で血流してるんだよ」

「生理ごときで休むなとかいいやがって」

「男のオーガズムを生理と同等に語るな」といった感じ。最近では生理を管理しているだけで彼氏がいると思い込む男性への批判も見かけました。

 

 

一概に言えませんが、私の経験から考えるに男性はそもそも知識から現実へと変わるタイミングがないのだと思います。

男友達1、2のようにみずらその不思議を探ろうとしても私は答えられなかった。でも私は今でもその自分の反応は当然だと思っています。

 

難しいですけど、そのタイミングを作ってあげないとこの乖離は埋まらないんじゃないかなっていう独り言です。